歯は削ったら二度と元の状態には戻りません。

転んで擦り傷ができても時間が経てば治ります。 また骨が折れても、ギブスをしておけば骨ができて（くっついて）治ります。

その一方、歯は他の体の組織と異なり、自浄作用（自分で良くなる能力）が残念ですがありません。

きっと体の中でそうであるのは歯だけではないでしょうか。だからこそ悪くなったら（虫歯になったら）悪い部分を削り、金属やプラスチックなど人工の物で補うしかないのです。

転んで傷ができたら、その部分を取り除いて、人工の金属でできた皮膚などをつけるようなことです。読んでても意味わかりませんよね。まるでSF映画です。

ですが、歯にはそのようなことをしているのです。

歯は治療したら治っていると言えるのでしょうか？

悪くなった部分を金属などの人工物で修復しても残念ですがデコボコやスキマができます。 人間の目には分からなくても（分かりづらくても）、細菌にとっては大きなデコボコです。そこに細菌がたまりやすく、修復物のすき間から新たな虫歯ができる原因になってしまいます。

しかし自分の歯にはそのような不自然なデコボコはないので、細菌はたまりづらいのです。

なのでわだち歯科クリニックでは経過観察で済む虫歯であれば、治療するのをできる限り先延ばしにしたい　と考えています。

「治療すれば治る」と思っているかもしれませんが、それは違います。

神経まで到達してしまった歯は神経がある歯に比べて、残存年数（歯の寿命）が飛躍的に短くなります。

神経を取った歯は折れたり割れたりしやすくなります。もろくなります。

ちょっとした衝撃（普段の食事の時に歯にかかる力）で割れたり折れたりしますし、磨き残しが長期間たまっていたり体調を崩すだけでも、細菌感染をおこしやすくなります。

われわれ歯科医療従事者が行っていることは、虫歯など悪くなってしまった歯を治すということではなく、「機能を回復させる」だけなのかもしれません。

悪くならないようにするためには、どうすればよいでしょうか。

今の状態を持続するためには、何ができるでしょうか。

ぜひ　わだち歯科クリニックと一緒に考えてみませんか？

できるだけ多くの方に、歯の価値・大切さについてお伝えすることができたら嬉しいです。