こんにちは。扶桑の歯医者・小児歯科　わだち歯科クリニックです。

お子さんの歯並びや噛み合わせについて、いつから矯正治療を始めればいいのか迷われる親御さんは多いのではないでしょうか？本ブログでは、小児矯正を始めるベストなタイミングや注意すべきポイントについて解説します。

歯並びが気にならなくても、まずは健診から

お子さんの歯並びや嚙み合わせが特に気にならない場合でも、できるだけ定期的に歯科医院での健診やフッ素塗布に通うことをおすすめします。

なぜなら、矯正治療のタイミングを見極めるのは歯科医師の重要な役割だからです。

矯正治療のタイミングは、お子さんの歯の生え変わりや成長発育の状況に大きく左右されます。

そのため、歯科医院で継続的に観察することが、最適な時期を逃さないポイントとなります。

定期的に通院していただければ、治療が必要なタイミングになった際に、こちらからお声がけすることができます。

さらに、定期健診では虫歯や歯周病のリスクを低減するためのケアも同時に行えます。

これにより、矯正治療を開始する際の口腔内の健康状態を良好に保つことができるのです。

矯正治療を始めるきっかけとなる状態

矯正治療を考えるタイミングは、お子さんの口の中の状態によって異なります。

以下のような状態が見られる場合、矯正治療を始めるタイミングとして考えられることが多いです。

1. 下の前歯の永久歯がきれいに並んでいない（ガタガタしている）
   歯の大きさや顎の発育に差がある場合、特に下の前歯に歯列不正が現れやすくなります。

2. 上の前歯の永久歯の歯と歯の間に隙間がある
   成長途中の上顎骨に対して歯のサイズが小さい場合、すき間が目立つことがあります。将来的に問題が起こる可能性があるため、早めの対応が有効です。

3. 受け口（反対咬合）
   下顎が上顎よりも前に出ている状態です。放置すると顎の成長に悪影響を及ぼし、治療が難しくなることがあります。

4. 出っ歯（上顎前突）
   上顎が前に突出している状態で、見た目の問題だけでなく、外傷のリスクも高まります。

これらの状態が見られる場合、ベストなタイミングで矯正治療を開始することで問題の進行を抑え、矯正治療で良くしていくことができます。

また、成長期の骨格の柔軟性を活かすことで、より効果的な治療が可能になります。

子どもの成長を待つだけでは解決しない

ここで強調したいのは、もし今の時点で上記の（1）から（4）のうち1つでも当てはまる場合、それを放置して成長を待っていて問題が自然に改善されることは、ほぼ無いということです。

確かに成長に伴い顎や歯が変化する可能性はありますが、それが問題を自然に解決する確率は非常に低いのが現実です。

なぜなら、これらの状態がすでに見られる時点で、口腔内には何らかの問題が発生しているからです。

この問題に対して適切なアプローチや対策を講じなければ、状況が良くなるどころか悪化するリスクが高まります。

例えば、ガタガタな歯並び（叢生）は、顎の発育と歯の大きさの不調和が原因です。

この不調和を矯正しないまま成長を待っても、顎の発育が追いつかず、歯列不正がさらに進行することが多いのです。

同様に、受け口や出っ歯も骨格の成長に影響を与えるため、早期に対策を取る必要があります。

問題をそのままにして、早めに適切な対応を取らなければ、将来的により大きな問題に発展する可能性が高まります。

タイミングを逃さないために

もし今の時点で、上記のいずれかの状態が見られる場合、それは矯正治療を始めるタイミングです。

もちろん“ベストなタイミング”とは限らないかもしれませんが、“早すぎる”ということはありません。

むしろ、適切な時期に治療を始めることで、将来的に歯並びや噛み合わせを大きく改善することができます。

また、これらの問題がまだ見られない場合でも、定期的な健診を受けることで、タイミングを逃さずに治療を開始することが可能です。

特に、6歳から9歳の間は歯の生え変わりや顎の成長が著しいため、この時期の観察が非常に重要です。

矯正治療はお子さんの将来への投資

小児矯正は、単に見た目を整えるだけでなく、将来のお子さんの健康や自信につながる大切な治療です。

成長期のお子さんの口の中は常に変化しています。

この変化を見逃さないためにも、定期的な歯科健診を受け、必要なタイミングで矯正治療を始めることをおすすめします。

矯正治療を早期に始めることで、顎や顔のバランスが整い、噛み合わせが改善されるだけでなく、将来的な歯の寿命も延ばすことが期待できます。

ぜひ、歯並びが気にならなくても、まずはお気軽にご相談ください。

お子さんの健康な笑顔を守るお手伝いをさせていただきます。

今日は以上です。

最後まで読んでくださりありがとうございました。