生後3~4か月の赤ちゃんのからだ
今日は生後3~4か月の赤ちゃんのからだについて書いていきたいと思います。
人間は右利き・左利きと同じ手でも左右の機能の違いがありますよね。手だけでなく、足や目にもあるそうです(目にもあることは知らなかったので文章の語尾を“そうです”とさせていただきました)。
3~4か月くらいの赤ちゃんにはこのような左右差は無いほうが良いと言われます。
新生児の姿勢の傾き=非対称な姿勢から対称的な姿勢を獲得するのが、この頃だと思ってください。
体軸の完成と左右の出会い
生後1ヵ月頃は、仰向けにすると真正面を向けず左右どちらかに顔向けます。
顔向けた側の腕・脚が伸び反対側の腕・脚が曲がった姿勢になるのがよく見られます。
これを緊張性頚反射といいます。
この反射は生まれてから3か月くらい過ぎると弱まり、顔を正面に保てるようになります。左右の手もからだの正面に出せるようになり、手と手を合わせたり足の裏どうしを合わせたり、手をなめたりする姿がよく見られるようになります。
この時期に顎を引くような動きによって肩が下がり、埋もれていた頸が見えてきます。そして頸の軸をまっすぐ保つことがしっかりできるようになり、頭を左右に回旋することが可能になり、目でいろいろなものを追うことができるようになります。
脚は股関節も膝もだいたい90°くらいに曲げて、足の裏と足の裏を合わせる動きが見られます。この時腹筋をしっかり使えれば、3ヵ月頃はまだ床に着いていた骨盤を4ヵ月頃には床から浮かせて持ち上げられるようになってきます。
赤ちゃんは手だけでなく足も目も口も使って「欲しい」と思ったものをつかもうとします。
こうして体の真ん中(正中)で体軸をまっすぐに保ちながら手と足の左右の出会いが生後3~4か月に起こる大切なできごとです。
手と手、手と口の出会い
おもちゃを手に触れさせると手の小指側から手を開いて握れるようになるのが4ヵ月頃です。
手の把握反射が少しづつ弱まってきたことを意味します。
正面より右側のものは右手で、左側のものは左手で見つめながらつかめるようになるのがだいたい4ヵ月頃です。ただ正面のものはまだ正面では上手につかめないことはほとんどです。
この時期は何度も赤ちゃんが舐めるので、保護者の方は困ってしまうかもしれませんが、口が大切な情報収集の器官でもある時期なので、ぜひ温かく見守っていてあげて下さい。でもおもちゃなどを飲みこまないように注意は必要です。
見る力が興味を育てます
子どもの顔の正面でおもちゃなどを見せると、頭だけを左右に90°回して目で追います(追視)。眼球だけを独立して動かすことができるようになってきたことの表れです。また3か月を過ぎた子供には、目の前に開いた手を急に近づけると瞬きをする反射(瞬目反射)が現れます(生後6か月くらいまでには現れます)。
この時期に急速に発達する視覚は、この後の興味や好奇心の発達につながる重要な意味を持っています。
左利き?右利き?
この頃はまだ右利き・左利きは分からない時期です。
片方の手だとおもちゃをしっかりつかめる、だとか片方の手だけおもちゃをすぐ落とすなどの状態が見られると、保護者の方は「うちの子は右利き(または左利き)かしら?」と思うことがあるかもしれませんが、まだそんなことはありません。
利き手がはっきりするのはもっと後です。
この時期に左右どちらか一方の手を多く使う(またはもう一方をほとんど使わない)のはあまり良いことではありません。
3~4か月の時期は、左右の手を両方同じように使えるかどうかをチェックすることが大切です。そして正面から働きかけ、左右どちらかからも偏りなく関わることも心がけて下さいね。
今日はこの辺で終わります。
次回はもう少し続けさせてください。
次回はうつ伏せについてまとめてみたいと思います(予定)。
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