生後6~7か月の赤ちゃんのからだ
生後6か月を過ぎる頃になると、お尻を床から持ち上げ、自分の足先を手でつかみ口に持っていって舐める姿を見ることが出てきます。
物を取ろうと思うとよだれが多くなるのもこの頃です。これは口でも「ものを掴もう」としているからだそうです。
この頃の姿勢は左右対称で安定し、重心はより頭の方に移動し、目・手・足・口全てを使って自分の欲求を満たそうとします。
このような活動の中で身体が安定し、手や足を重心に逆らって床から持ち上げ自由自在に動かすことができるようになると、仰向けの姿勢の発達が完成します。
うつ伏せ姿勢の発達
うつ伏せの発達では、手足で体重を支え頭や身体を床から持ち上げ、目的のところに移動する過程が見られます。
それまで両肘で支えていたのが5ヵ月頃には、肩肘だけでも支えられるようになり、もう一方の手を自由に使え、その結果届く範囲が拡大します。
6ヵ月頃になると床に手をついて伸ばすようになり、頭をより高く上げられるようになります。視野も広がり高いところにも興味を持ち、好奇心もますます高まっていきます。
最初はぎこちない少し危なっかしいうつ伏せ姿勢も、成長するにつれおへそまで床から離れ、身体を太ももで支えられるようになります。
この身体の持ち上げが次の発達段階の大切なポイントになります。
また手のひらを使って身体を持ち上げるようになったことで、手指の筋肉が発達し、物をつかむという点においても、それまでは親指側でつかむことしかできませんでしたが、この頃から手のひら全体でおもちゃを掴むことができるようになります。
寝返り
赤ちゃんが寝返りをし、仰向けからうつ伏せになれるのは大体6ヵ月頃です。
仰向けで自分の足を持ち、たまたま横にバランスを崩してそのままうつぶせになることがあります。またはおもちゃなど、興味持ったものを取ろうとして正中線を超えて手を伸ばした結果、重心がそちらの方向に移り、身体ごとひっくり返ることもあります。
この後ハイハイができるようになると、寝返りをしてからそのままおもちゃを取りに行く、大好きなお母さんのところに行くというような“移動運動”ができるようになります。
お座り(座位)
仰向けの姿勢とうつ伏せの姿勢を繰り返しすることにより、脊柱(体軸)が一本の柱として成長していきます。
4~5か月くらいの子供はまだ地面にお座りさせてみても、背中が丸くなりお尻の裏全部に体重が乗り、手で支えていても一人で座っていられることができません。
しかし6~7か月になりうつ伏せで身体をしっかり持ちあげることができるようになると、お座りでも背中をまっすぐに伸ばし、お尻で支えられるようになります。
そして手で支えなくてもお座りでき両手で遊ぶことができるようになるのは9~10か月くらいになってからです。
正常な発達の中で大切なことは、大人が座らせるのではなく、子供が一人でお座りできるようになることです。
最後に
うつ伏せを極端に嫌がる子が時々います。
そのような子は生まれてからうつ伏せにする機会が極端に少なかったのかもしれません。
うつ伏せを嫌う子供の多くは、自ら寝返りをすることなく、座らせられると脊柱(体軸)は一見まっすぐなように見えますが、実は身体を反りかえらせて転げないように頑張っているのかもしれません。
自分からお座り姿勢になれないこの時期は、短時間でもうつ伏せで遊んであげたり仰向け姿勢から寝返りできるようにお手伝いしてあげたり、おむつ替えの時にお尻を支えて手で足を掴めるようにしてあげるなど、身体を丸めて手足を近づける姿勢になるように遊んであげて下さい。
脊柱(体幹)がしっかりしないうちから大人が座らせてお座りの練習をしてしまうと、赤ちゃんが身体を反りかえらせてバランスを取ることを覚えるようになるので、あまりお勧めしたくありません。
また赤ちゃんはお座りが大好きです。大好きなお座りからそれほどでもないうつ伏せにはあまりなろうとはしないものです。
姿勢を変えることが苦手にならないように、たくさん寝返りをしてゴロゴロ遊ぶことが次の発達に大切になります。
今日は、この辺で。
次回は生後7~8カ月の赤ちゃんの身体について書く予定です。
この時期に大切なことが、いかにハイハイをするか。
たくさんハイハイをした子とそうでない子とでは、その後の発達成長が大きく変わってきます。
良ければ次回も読んでいただけたら嬉しいです。
それでは。。。(';')
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