虫歯の時の、歯を削る量・程度

投稿日:2017年5月20日

カテゴリ:大人向けの歯のお話

今日は先日ある方から質問を受けた内容をもとにブログを書いてみます(歯科医師というと、時々質問されたりします(笑) )。

 

≪歯医者の先生によって、虫歯を深く削る先生と浅く削る先生がいるけど、どっちがいいの?≫

 

 

どちらがいいという明確な答えは無いと思います。それぞれの歯科医師がそれぞれの考えで日々診療をしています。

 

そういう前提で、質問して下さった方が口にした 浅く削る の利点・欠点を書き、最後に当院の考えを書いていきます。

 

 

深く削るという考え

 

昔は“あえて少し多く削る”という考えが主流だった時代もありました。

 

「あえて多く削るって、どういうこと!?」

「虫歯でもない部分もどうして削るの??」

 

疑問に思いますよね?

 

でもその時代には、そうする意味・理由がありました。

 

 

(あえて多く削る利点)

 

あえて少し多く削る利点として、まず治した後虫歯になりにくくするという意味がありました。虫歯の部分だけを削って取り除くだけでなく、その周りも少し削り、保険治療なら金属やプラスティック、虫歯になりにくい保険外治療であればセラミックやゴールド(金です)の修復物を入れるというやり方です。

 

その方が虫歯になりにくいと言われていた時代があったんです。

 

他の利点として、ある程度削ったほうがその後に入れる金属が取れにくくなるという利点もあります。

 

(多く削る欠点)

 

これはやはり治療後痛みが出やすくなることです。削る量が多くなればなるほど、深くまで削るほど、痛みを感じる歯の神経まで近くなってしまいます。

 

歯の神経に近くなればなるほど治療後痛みが出たり、歯の神経を取らなくてはならなくなる可能性も高くなります。

 

 

最近は「できる限り削らない」と謳う歯科医院が増えている理由

 

最近はできる限り歯を削らない歯科医院が増えてきているような気がします。

 

その理由を次に書いていきます。

 

①歯の神経をできる限り保存したいと考える歯科医師が増えてきたから

先ほど書いた通り、削る量が増えれば歯の神経を取る可能性も高くなります。

 

神経を取ってしまった歯は残念ですが、歯の寿命は短くなります(将来的に抜歯になる可能性が高まってしまいます)。

 

②接着剤の性能の向上

昔に比べると、金属をつける時に用いる接着剤の性能は格段に向上しています。

 

だから金属の維持力を求める目的で削る行為は、それほど必要ではないという考えも出てきています。

 

③虫歯になりにくくするため敢えて多く削っても、それほど虫歯は減らなかった

長期的に予後を調べた結果、意識的に削る量を増やしても、虫歯は減らなかったというデータがたくさん出てきました。

 

 

わだち歯科クリニックとしての考え

 

わだち歯科クリニックは『できる限り削らない』方針でいます。

 

理由は、 ≪できる限り歯の神経を取りたくないから≫≪歯の神経を取るリスクを減らしたいから≫ です。

 

歯の神経は、歯にとってとても大切なんです。

 

 

最初に書きましたが、治療方針は歯科医院それぞれ、歯科医師それぞれ違います。

 

ぜひ納得できる歯科医院・信頼できる歯科医院を見つけ、かかりつけ歯科医院を作ってくださいね。