関節リウマチと歯科治療について

      2024/08/05

こんにちは、扶桑町 わだち歯科クリニックです。

 

今日は久しぶりに〈有病者と歯科治療〉をテーマにしたブログです。

 

今日取り上げたい疾病は“関節リウマチ” です。

 

関節リウマチという言葉は聞いたことありますか?

 

リウマチという方が耳にしてるかもしれませんね。

 

関節リウマチとは、免疫系によって引き起こされる自己免疫疾患の一種です。

免疫系が正常な組織を攻撃し、関節やその周囲の組織に炎症を引き起こすことで、関節の腫れ、痛み、こわばり、そして徐々に進行する関節の破壊が特徴です。

通常、手指や足の小関節から始まり、膝や肘、肩などにも広がることがあります。

この病気は患者さんの生活の質を大きく低下させるばかりでなく、進行すると心臓、肺、血管、皮膚など他の臓器にも影響を及ぼすことがあります。

 

健常者と比べて、関節リウマチの人々の方がより一層定期的な健診を必要とする理由はいくつかあります。

 

まず第一に、関節リウマチの炎症が進行すると関節だけでなく内臓や血管にも影響を及ぼす可能性があり、早期に発見し適切な治療を開始することが重要です。

また、関節リウマチの治療には免疫抑制剤や抗リウマチ薬が使用されることがあり、これらの薬物による副作用や感染症リスクが高まるため、定期的な健康チェックが欠かせません。

 

関節リウマチの人が歯科治療を受ける際、医療従事者が特に注意すべきポイントがあります。

 

まず第一に、関節リウマチの治療に使われる免疫抑制剤やステロイドは免疫系を抑えるため、口腔内の感染症に対する抵抗力が低下します

そのため、歯科治療中に感染症のリスクが増加する可能性があります

医療従事者は、衛生的な処置と感染予防策を徹底する必要があります

 

次に、関節リウマチの治療薬と歯科治療で使用される薬剤の相互作用にも注意が必要です。

特に抗凝固剤や抗生物質などが関係する場合、それらの影響を考慮しつつ、医師との連携を密に保つことが重要です。

 

さらに、歯科治療中に関節に負担をかける姿勢や口を開ける動作が必要となる場合があります

関節リウマチの患者さんの場合、関節の炎症が活発な場合にはこれらの動作が苦痛を引き起こすことがあります。

そのため、患者さんの関節の状態を考慮し、適切な姿勢やサポートを提供することも時に必要です。

 

最後に、歯科治療中に口腔内の炎症が悪化する可能性もあります

関節リウマチの症状が活発な場合、口腔内の炎症が全身の症状を悪化させることがあります。

そのため、治療計画を慎重に立て、患者の全身的な健康状態を考慮しながら進めることが重要です。

 

関節リウマチの人々にとって、歯科治療や歯科での定期健診は健康維持に欠かせない一部ですが、その実施には医療チーム全体の協力と、患者さんの個々の状況に応じた配慮が必要です。

 

定期的な歯科健診と、治療計画の適切な立案が、関節リウマチの患者さんの生活の質を向上させる重要な要素となります。

 

 

今日は以上です。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

 



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