歯科医院は怒られに行く場所、ではありません

投稿日:2017年6月19日

カテゴリ:院長の独り言

今日は私見を書かせていただきます。

 

初診で来る方の中に時々ですが、「口の中ひどくてお見せするのが恥ずかしいのですが・・・」とか、いくつも虫歯がある方に「ここまで放っておいてすいません」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

 

わだち歯科クリニックとしては、そういわれると「???」って思います。

 

別に誤ってもらわなくても大丈夫です。

 

逆に初めてお会いする方に、お会いして第一声が「すいません」「申し訳ありません」と言われるのは、こちらも恐縮しますし、変な話だと思います。

 

当院としては、何か所も虫歯がある方がこのタイミングで来てくださったことを素晴らしいと思います。

 

何か所も詰め物が取れている方を例にあげさせていただきます。

 

何か所も詰め物が取れたまま放置していた方が久しぶりに歯科医院を訪れる場合、様々な背景があると思います。

 

 

《詰め物が取れていたのにそのままにした理由は何か?》

 

忙しくて行く暇がなかったのかもしれません。取れてても面倒くさかったのかもしれません。

 

痛みが無かったため、治療の緊急性を感じなかったのかもしれません。

 

過去に歯科医院で嫌な痛い思いをして、行きたかったけど行く勇気が出なかったのかもしれません。

 

残念ですが、そういう方少なくありません。

 

患者さんの話を聞くと、「虫歯を放っておいて痛くなって歯科医院に言ったら、先生に怒られた」という方を何人も見てきました。

 

患者さんを叱る権利は、我々歯科医療従事者に果たしてあるのでしょうか。。。

 

過去に歯科医院での治療や医療従事者から受けた対応により歯科そのものにマイナスイメージを持っている方が、それにも関わらず歯科医院を受診したことをもっと承認・称賛しなくてはならないと思うんです。

 

そして背景を聴かなくてはいけない。

 

・治療が必要と感じながら歯科医院に行けなかった(行かなかった)背景

・今まで歯科医院に行かず放置していたのに、今回行こうと思った背景

 

そこを共有することからが治療のスタートではないでしょうか。

 

穴が空いていたところを削るのがスタートではないかもしれません。

 

 

わだち歯科クリニックとしての考え

 

ここからは当院の考え・方針です。歯科医院が全てそうというわけではありません。賛否両論あるかもしれませんが、わだち歯科クリニックのHP・ブログですので、当院の考えを最後に声高らかに書かせていただきます。

 

《治療を全て押しつけたりしません》

 

何か所も虫歯がある方については、検査をさせていただき、説明は一通りさせていただきます(治療箇所がたくさんある方は、最初に全ての治療方法・治療順序を説明してもすべて理解・記憶できないと思いますので、治療が進むにつれ何度も説明します)。

 

ただ治療するかしないかは患者さんの意見を求めます。

 

「たくさん詰め物が取れていたり、虫歯があるのは分かってるけど、今回はこの部分だけでいい」と言われれば、そのように施術させていただいています。

 

言い換えれば、他の部分の治療の必要性を延々と説いたりもしませんし、強引に他の部位の治療を進めることももちろんありません。

 

ある部位は治すけど、他は治療を望まないことにも『背景』があると思うからです。

 

・忙しくて最低限の治療でいい(できる限り回数を減らしたい)

・歯科医院が嫌いだからあまり来たくない

・他は気にしていないから、気になるところだけでいい

・費用の問題

 

医療行為は、歯科だけに限らず説明をしたうえで患者さんからの同意を得て初めて行うものです。

 

治療を行うかの選択権・決定権は我々には無いはずです。

 

 

ですが欲を言わせていただければ、治療が必要な部分があるにもかかわらず、治療を希望しなかった場合は定期的に確認だけには来て欲しいなあ、、、とは思いますが。。。

 

「歯石取りに行くたびに磨き残しを注意される」という嫌な思いをされたことある方へ

 

「歯科医院に歯の掃除に行くたびに、磨けていないと怒られて・・・」と過去の歯科医院での経験(トラウマ?)を訴えられたこともあります。

 

安心して下さい。わだち歯科クリニックは磨けていないと怒ったりはしません。

 

磨き残しがある場合は、説明はさせていただきたいと思っています。

 

でもそれって説教ではないですよね。きっと説明の仕方の問題ではないでしょうか。

 

当院では、特に症状が無いのに歯の掃除や歯石取りに来院すること自体、《とっても素晴らしい事》だと思っています(虫歯があっても放置して歯科医院に行かない方もいらっしゃるのに)。

 

そんな方を叱ろう、、、なんて思うはずがありません。

 

ただそれでも磨き残しを伝えたいのは、《今よりさらに良い状態になって欲しいから》という想いからです。

 

-を0に、0を+に、+を++に。

 

歯や口の中に対しての興味・関心の高さは人それぞれです。

 

なので我々が磨き残しなどの説明をしても、さほど響かない人もいます。

 

別にそれでも構わないと思っています。

 

定期的に歯科医院に掃除をしに来る。。。それだけでもすばらしいことです。

 

その時点で0や+どころではなく状態なはずです。

 

 

 

歯だけを診る歯科医院ではなく、人(の背景)を見る歯科医院に、わだち歯科クリニックはなっていきたいです。