哺乳期・離乳期の食物アレルギー
今日は赤ちゃん(乳児)や幼児の食物アレルギーの気を付け方をまとめてみようと思っています。
うまくまとまらなかった感もありますが、よろしければ読んでみて下さい。
でも、長文です・・・。
成長したら母乳は飲んではいけないものです
赤ちゃんの時しか母乳を飲まないということは、アレルギー反応を防止する点で理にかなっています。
人間だけでなく多くの哺乳類に共通しているようですが、生まれた時の体重の3倍くらいになるまではお母さんのお乳で育ちますが、それ以降は飲まなくなります。
生後間もない子供の場合、身体に入った栄養素は全て分解されることなく素通りで吸収されます。
通常生後6~7か月を過ぎるとタンパク質は胃から腸の間で分解され、分解されたタンパク質は細かくなってアミノ酸になり、不活性化されるために効かなくなります。
それだけに生後6カ月までの赤ちゃんに母乳以外の食べ物を与えれば(タンパク質は要注意)、栄養分は分解されずにそのまま体に吸収される可能性が高いのです。
アレルゲンを作らないために・・・
まずアレルギー反応の仕組みについて書いてみます。
例えば赤ちゃんにプリンを食べさせてあげたとします。
赤ちゃんの身体にはプリンに含まれる卵のタンパク質が分解されずにそのまま吸収されてしまいます。
このとき免疫反応が起こります。
その子が2回目に卵を口にしたとき、1回目は「これは卵のタンパク質だ」と認識し、2回目は異物として攻撃する、というアレルギー反応の仕組みです。
この働きを逆手にとってうまく利用しているのがワクチンです。
1回インフルエンザワクチンを「これがインフルエンザだ」と体に覚えさせて(人工的に免疫を与えて)、次に外からインフルエンザウイルスが入ってきたら「これはインフルエンザウイルスだ」と体が覚えていて、撃退しようとします。
母乳で育った赤ちゃんが、仮に冷凍保存してあった母乳を成長してからもう一度飲むと、その時に一気にアレルギー反応が起こる可能性があります。
身体が覚えていた母乳に含まれるタンパク質に対して一気に攻撃をかけられてしまうからです。
こういうことを避けるためにも、哺乳類は哺乳期を過ぎたら母乳はあまり飲まないほうがいいですし、飲まなくてもいいようにプログラムされているようです。
アレルギーのことを考えれば、あらゆる栄養素が分解されずに吸収される生後6カ月までは母乳以外のものはあげないようにして欲しい、とわだち歯科クリニックは考えています。
生後7か月以降に気を付けたいこと
ここからは離乳期以降の食物アレルギーについて書いてみたいと思います。
よく聞くのが卵アレルギー。
卵についてはあげるなら少し時期を遅らせたほうがいいと思います。
卵や肉類(特に豚肉と聞いたことがあります)には動物性タンパク質が多く含まれていますが、その動物性タンパク質がアレルゲンになりやすいことは間違いありません。
離乳初期は炭水化物や野菜をベースにしたものが好ましいと思います。
タンパク質を含む食品は大豆など植物性のものを中心にしてあげたほうがいいと思います。
動物性タンパク質では魚や鶏肉、特にササミから始めるのが良いと言われています。ササミは脂肪が少ないからかもしれませんね。
気を付けるのは離乳初期だけで、食べたものがしっかり腸で分解されるようになれば、大人と同じものをあげて問題ありません。
でもこの時期はまだ主の亜栄養は母乳・ミルクですから、あえて一生懸命動物性タンパク質をあげる必要はないと思います。
今日は、この辺で。
離乳食は慌てすぎなくてもよいと思います。
「育児書に書いてあるから」という理由で考えるのではなく、目の前のお子様の表情を見て決めてあげるといいと思います。
ご家族みんなで食べている姿を見て、欲しそうな仕草や表情をしていますか?
そんなところからも感じてあげて下さい。
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