歯を抜いた後の 入れ歯作成
投稿日:2018年4月14日
カテゴリ:大人向けの歯のお話
歯周病(歯槽膿漏 以下歯周病と記載します)で歯がグラグラしてきた場合、その歯の保存が難しい場合は残念ながら歯を抜かなければならないこともあります。
※そういう悲しいことにならないように、わだち歯科クリニックでは定期的なメンテナンス(歯石取りやお口全体のクリーニング)を習慣化することを推奨しています。
歯を抜いた後、入れ歯(入れ歯のことを義歯といいます。ここからは義歯という言葉で書かせてください)を作ることになった場合、すぐには作り始めることはできません。
できなくはありませんが、すぐに作り直さないほうが無難です。
なぜなら、抜歯後の歯ぐきは当然穴が開いています。
穴は自然にふさがってきますが、穴がふさがり歯ぐきが元の状態に戻ってから義歯を作る必要があるからです。
抜いた歯の大きさや抜歯の難易度によって、穴の大きさは異なります。
奥歯の方が前歯より歯が大きいため、穴も大きいことがほとんどです。
抜いた後の歯ぐきがきれいに戻るのに、多くの場合が1~1.5カ月程度かかります。
なので、抜歯後1カ月くらい経過してようやく義歯作成、という形になっていきます。
義歯が完成するまで
義歯作成も義歯の大きさによりますが、治療回数は4~5回かかります。
すぐできるものでは無いんですよ。
それぞれの工程を踏んで順々に作っていきます。
・歯の型を取る
・高さを決める作業をする
・仮合わせをする
などなど(細かくは歯科医院ごとに違いますので、かかりつけの歯科医院さんで詳しく話は聞いて下さい)。
なので抜歯から考えると、入れ歯完成まで結構長丁場になることもあります。
そして入れ歯が完成したらお渡しして終わり、ではありません。
実際食事など日常生活で使っていただいて問題が無いかを確認していく必要があります。
・左(もしくは右)の方が高い気がする
・左(もしくは右)が咬むと痛い
・取り外す時きつい(もしくは緩くてすぐ外れる)
などなど使っていただかないと分からないことも少なくありません。
高い部分や痛い部分は原因となっている部分を削って調整します。
きつい緩いも、入れ歯を支えている針金を調整しフィットさせます。
間違っても自分で針金をいじったりするのはやめて下さいね。無理な力を加えると針金が折れてしまったり、間違った調整をしたものを直すのができなくなることもあります。
残念ながら歯を抜いて(場合によっては歯周病が重度だと自然に歯が脱落して)、義歯が必要になってしまった方には、誠心誠意作らせていただきます。
でも、できる限りお口の中に義歯を入れずに一生を送れるように、お口全体のサポートをさせていただけると、とても嬉しく思います。
その方が嬉しいです。
今日は、この辺で。。。
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