固定式矯正装置の利点・欠点

投稿日:2018年4月9日

カテゴリ:子供の歯と歯ならびのおはなし

今日から小学校が始まりましたね。

 

新しいクラスの担任の先生はどうでしたか?

 

少し新クラスが落ち着いた頃に学校歯科検診があると思います。

 

虫歯歯肉炎を指摘されて来院してくる子もいますが、歯並びを指摘されて来院する子が年々増えてきている気がします。

 

そこで今日は、矯正治療で用いられる固定式の矯正装置について書いてみたいと思います。

 

矯正装置には可撤(かてつ)式装置と固定式装置に大きく分かれます。可撤式とは子供が自分でで取り外すことができる装置です。マウスピース型の矯正装置は可撤式ということです。

 

となれば固定式は、お子様そして保護者の方では取り外し式ができない装置となります。

 

固定式の装置が取れないのは、接着剤でつけるからです。もちろん矯正治療が終了したら口の中の装置は外さないといけないので、患者様は取れませんが我々は外すことができます(特殊な器具を用いて外します)のでご安心ください。

 

歯の表面にワイヤー(針金のことです)をつけて矯正治療をしている方を見たことがあるのではないでしょうか。あの装置もマルチブラケットと呼ばれますが、固定式装置の1種です。他にはリンガルアーチ、クワドヘリックス、急速拡大装置というような装置も固定式装置です。

 

当院ではできる限り固定式装置を使わず、取り外し式の装置を中心に矯正治療を考えています。

 

今日は固定式矯正装置の利点や欠点についてみたいと思います。

 

固定式矯正装置の利点

 

矯正力が強いものが多い

 

固定式の矯正装置は6歳臼歯にバンドと呼ばれる金属の輪っかの内面に接着剤をつけて歯にくっつけます。歯そのものとしてもしっかりしている6歳臼歯を支えとするために、取り外し式の矯正装置よりは矯正力が強い装置が多いといわれています。

 

外せないのでやる気のない子でも矯正ができる

 

これは利点かどうかは個人的に疑問ですが、矯正治療の権威の先生の中にはこれを利点という先生もいらっしゃいます。本人がやりたくなくても装置をつけてしまえば頑張らざる得ない、というわけです。

 

ただ当院としては保護者の方そして矯正治療を実際する本人の同意を得てから矯正治療はするものだと思っています。

 

 

固定式矯正装置の欠点

 

口の中の清掃性が悪くなる

 

これが一番の欠点だと考えています。

 

取り外し式の装置なら歯を磨くとき外して磨けますし、矯正装置自体も磨くことが可能です。それに比べ固定式装置は四六時中着いたままなので、装置も当然洗えませんし、装置が入っていることでどうしても磨きにくい部分は出てきます。

 

つまりは虫歯や歯肉炎のリスクは高くなるわけです。

 

だからこそ矯正治療を始める前の段階で虫歯治療を何本もしている子供や磨き残しが多い子供には、あまり固定式の装置は勧めたくないのが本音です。

 

違和感がある・痛みは感じやすい

 

固定式なのでずっと口の中に入っているために当然可撤式の装置よりは違和感があり、慣れるまでに時間がかかります。

 

あと上で固定式矯正装置は矯正力が強いと書きました。

 

でもそれが逆の視点で考えると、力が強いため痛みを感じやすい(痛みが出やすい)ということでもあります。

 

6歳臼歯が傾いてしまう

 

これは賛否両論いろいろな意見があるのですが、ボクは固定式の装置のほうが長期間入れていると6歳臼歯が傾いてしまうことがあると考えています。

 

6歳臼歯は口全体のかみ合わせのキーとなる歯の1つです。

 

なのであまり動かないほうがいいのですが、6歳臼歯で固定式装置は支えますのでその影響で内側に傾いてしまうことがあります。

 

矯正治療後、後戻りしやすい

 

これも賛否両輪でいろいろな意見があるのですが、強い矯正力をかけているので保定(後戻りを防ぐために防止装置を入れたり処置をすることです)をしっかりしないと、可撤式の矯正装置より戻りやすいと感じています。

 

※矯正治療後の後戻りについて

 

矯正治療終了後、装置を外すと歯並びは少しづつ戻っていきます。

 

歯を動かした後の後戻り傾向は、必ずあります。

 

また矯正治療の後に限らず、加齢変化の1つとして誰でも差はありますが歯並びは変化するものです。

 

後戻りを防ぐために後戻り防止装置(保定装置 リテーナーといいます)を入れて後戻りを防いでいきます。

 

治療中の協力度、舌や口唇などの癖、親知らずの生え方などいろんな条件が関係していますが、まずは保定装置をしっかり使うことが基本だとお考えください。

 

アメリカの矯正専門医の多くの先生が、固定式矯正装置の場合は保定装置の就寝時の長期使用を勧めていると言われます。

 

理想は、歯を動かした程度にもよりますが全部の永久歯が完全に出るまで(高校卒業くらいまで)入れたほうが安心です

 

ちなみに当院が行っているMRC矯正は、固定式矯正装置に比べるとはるかに矯正治療後の後戻りがしにくいことが特徴です。

 

ご興味ある方は「矯正無料相談」と予約を取っていただければ、大まかな当院の料金も含めご説明します。

 

 

最後に・・・

 

今回、固定式矯正装置の利点・欠点を書きましたが、歯並びの状態および口全体の状態によって矯正装置は決定されます。

 

「○○だから固定式(取り外し式)がいい」、という要望は簡単には受け入れられないかもしれませんので(歯科医院によっていろいろあると思いますが)、その点はご理解ください。

 

ちなみにですが、取り外し式の装置の利点=固定式の装置の欠点だと考えていただいて、ほぼ間違いないと思います。

 

よければ参考にして下さいね。