乳児嚥下(えんげ)とストローマグ

投稿日:2017年8月8日

カテゴリ:赤ちゃん子育てヒント

今日は、赤ちゃんの嚥下(飲み込み)について書いてみたいと思います。
 
 
 
 
 
出生後から離乳食を開始するまで、母乳やミルクを飲むときの赤ちゃんの嚥下の方法を乳児嚥下(乳児型嚥下)といいます。
 
 
 
 
 
もし赤ちゃんを子育て中の方や、近くに赤ちゃんがいる方は一度どういう風に飲み込んでいるか見てみて下さい。
 
 
 
 
 
赤ちゃん独特の、成人とは違う飲みこみ方をしていることに気付くのではないでしょうか。
 
 
 
 
 
乳児嚥下の特徴は、飲み込むときに舌が前方に出てくることです。
 
 
 
 
 
舌の先端を下唇に位置させたまま飲み込みます。
 
 
 
 
 
生後6ヵ月頃になると、唇や前歯を使った捕食や歯ぐきを使った固形食の嚥下が始まります。
 
 
 
 
 
12歳頃までに奥歯(臼歯)でしっかり咬み、唇を閉じた状態で舌を上顎(口蓋 こうがい、と読みます)につけた状態で嚥下をすることを身につけます。
 
 
 
 
 
これを成人嚥下と言います。
 
 
 
 
 
最近では、きちんと正しい嚥下ができない子供や大人になっても乳児嚥下(もしくは乳児嚥下の名残り)が残ってしまっている方も増えてきています。
 
 
 
 
 
これは離乳食期や乳児期、幼児期の食生活や呼吸に問題があり、その結果そうなってしまったということがほとんどです。
 
 
 
 
 
成人嚥下がスムーズにできないことを異常嚥下といいます。
 
 
 
 
 
異常嚥下だと食事の時、様々な異常が見られます。
 
 
 
 
 
・飲み込む時に舌が出る(飲み込むときに舌が口元から見えていたら、嚥下に異常があるということです)
 
  
・口元が異常に緊張する(下唇の周りに飲み込む時、梅干し状のしわができていませんか?)
 
 
・食べこぼしが多い
 
 
・口元に食べ物がよく付着する
 
 
・水がないと飲み込めない(食事中の飲み物の量が他の人に比べて多くありませんか?)
 
 
・固いものがかめない(苦手である)
 
 
 
 
 
 
 
なども、もしかすると異常嚥下の結果(正しい嚥下ができていない結果)として起こっているのかもしれません。
 
 
 
 
 
他にも異常嚥下が原因で
 
 
 
歯並びや咬み合わせが悪い
 
 
・唇が厚い(上唇に比べ、下唇の方が明らかに厚いのは異常嚥下の結果かもしれません)
 
 
口呼吸をする
 
 
・言葉(発音)が不明瞭・風邪をひきやすい
 
 
・集中力や持続力が長時間続かない
 
 
 
 
 
ということもあり得ます。
 
 
 
 
 
 
 

嚥下異常を改善するには・・・

 
正常な成人嚥下を身に付けるには、離乳期から学童期までが重要です。
 
 
 
 
 
離乳期は、年齢・段階に応じたスプーンによるペースト、軟固形食、固形食へのスムーズな移行によって、唇と前歯で取り込み、歯ぐきでかむ行動が始まります。
 
 
 
 
 
ペースト状の離乳食に頼りすぎると、年齢ごとに体験したい適切な硬さのものを食べずに離乳期を終えてしまうことがあります。
 
 
 
 
 
適切な量を口に入れて、「かんで飲みこむ」ということを学ぶ、大切な時期です。
 
 
 
 
 
学童期は、唇と前歯を使って食物を取り込み、左右の臼歯を使って食塊(しょっかい)を形成することを学ぶ時期です。
 
 
 
 
 
これも十分学習せずにそのまま成長してしまうことが最近は多くなっています。
 
 
 
 
 
レトルト食品や冷凍食品など、かまなくても飲みこめてしまうものが食卓に並ぶことが多いせいだと思われます。
 
 
 
 
 
リンゴやせんべいといった、固い食べ物などもバランスよく(このバランスとは、色々な硬さのものを、という意味も込めています)食べて、正しい嚥下を身に付けましょう。
 
 
 
 
 
食事中の正しい姿勢、水や飲み物などを食事中にあまり摂らないようにすることも大切です。
 
 
 
 
 
 

ストローマグの使い過ぎは要注意です!

 
 
 
 ストローマグってご存知ですか??
 
 
 

 

 

正式名称知らないので、ストローマグと書かせてもらいます。

 

このストローマグ、便利です。

 

飲み込みのトレーニングにもなりますし、飲みこぼしも普通のコップに比べると少なくなると思います。

 

ですがストローマグに頼りすぎることで、正しい嚥下を身につけにくくなるという欠点もあることをぜひ覚えておいていただきたいです。

 

ストローが長く、舌の後方部までストローが届いてしまうと乳児嚥下が持続してしまいます(成人嚥下を身につけ始めている時期には、成人嚥下の習得の妨げになってしまいます)。

 

他にも舌先端の機能発達にも悪影響を与えてしまいます。

 

ストローマグを使うコツは、使うとしても徐々にストローを短くしていきましょう

 

乳児嚥下が消失しないまま成長するのを防ぎたいのなら、ぜひ意識してこの工夫してみて下さいね。

 

 

最後にメッセージ・・・

 

赤ちゃん本舗やベビザラス・・・、そういう赤ちゃんショップに行くと、本当に色々な種類の赤ちゃんグッズが展示してあります。

 

見ていて楽しくなります💛

 

今、わだち歯科クリニックでは定期的に赤ちゃんの話を中心とした院内セミナーも始めましたが、是非色々な情報を知っていただきたいと思い、このようなブログも書いています。

 

今回話を書かせてもらったベビーマグ、良くない面も書かせていただきましたが、悪い面ばかりでは決してありません。

 

お母さんがこれを使ったほうが楽であったり、助かる場面だって少なくないはずです(例えば外出している時など)。

 

でも、赤ちゃんの健やかな成長のことを考えると良くない面もあることを知ったうえで、どのように使うかを考えていただきたいと思います。

 

先月、第1回目の ≪ママ赤ちゃん子育て教室≫ を開催しましたが、そこで参加した方の感想にも“もっと早くこの情報を知りたかった”というような声をいただきました。

 

先日ブログで書いた、フッ素塗布 の話と一緒だと思うんです

 

利点と欠点を知り、そのうえでどうするか(使うか使わないか、頻度をどうするか)を決めて欲しいと思います。

 

便利グッズを全て否定するつもりは毛頭ありません

 

でも便利グッズを使うことで起こりうる弊害を知っていたら使わなかった・・・、という保護者の方も意外に少なくない、、、ということを先日参加したセミナーでも講師の先生がおっしゃっていましたし、自分自身もそう感じています。

 

※そのセミナーについては、また後日ブログで書きますね。

 

 

今日は、この辺で。

 

何か1つでも参考にしていただければ嬉しく思います。

 

今日のブログ、文字数2500字オーバー・・・

 

我ながら力作ブログだと思います。

 

※次のママ赤ちゃん子育て教室の開催は9/14・10/12を予定しています(2日とも内容は同じです)。そして11月12月はテーマを離乳食に限定して開催する予定です。